「コーレーグース」は「高麗薬」だった

沖縄そばに欠かせないのが「コーレーグース」。これは泡盛に島トウガラシを漬けたもので、香りが高く地元の人たちはこれを沖縄そばに垂らして香辛料のようにして使っている。炒め物や刺身醤油に垂らすことも多い。ところでこのコーレーグースという言葉は泡盛に島トウガラシを漬けたものをさすように思うかもしれないが、実は島トウガラシのことをコーレーグースというのである。その語源には諸説あるようだが、よく耳にするのが、「高麗薬」から転じた言葉だという話。つまり大陸と関係が深かった沖縄に高麗(朝鮮)から薬として伝えられたものだというのである。「なるほど、そうだったのか」と思ってしまいがちだが、残念ながら研究者によるとこのコーレーグースの朝鮮伝来説は怪しいという。トウガラシはもともとアメリカ大陸が原産国で、それをコロンブスが発見してポルトガル人に伝え、16世紀半ばに日本に伝わってきた。ただその一方では、高麗子てンンと同じように豊臣秀吉が朝鮮に出兵した時に朝鮮から日本に持ち帰ったという説もあり、はたしてポルトガルから日本に渡ってきたものなのかどうか、はっきりしたことはわかっていないようだ。語源はともかくコーレーグースが沖縄を代表する香辛料であることは間違いない。沖縄旅行のお土産に「コーレーグース」はどうだろうか。

カニと夕陽で有名な温泉

加賀の山中温泉の名前は全国的に有名だろう。三方を山に囲まれた地名どおりの場所のいで湯。大聖寺川が蛇行する谷あいにあり、名湯の多い加賀温泉郷の中でも、独特の景観に恵まれた土地である。山中漆器、九谷焼の里としても知られる。蛇行する渓谷の名勝、鶴仙渓の絶景を見やりながら、大聖寺川沿いの広くはないところに温泉街がある。こおろぎ橋から白鷺大橋に至る遊歩道は、散歩のメッカだ。春の桜、秋の紅葉とも実に見事である。その山中温泉で、もっとも有名な宿が『翠明』であろう。山中温泉最大の旅館であることに加え、TVドラマの舞台にもなった。宿の名前を失念しても、「一番大きい宿」か、「はるちゃんの旅館」と問えば、地元の人は誰でも判るはずだ。翌朝は二つの顔がある。従来からの76室と、和風別館の「桂御園」の33室に分かれているのである。その中で最も有名な旅館は『翠明』は、客室専用露天風呂は桂御園にある。美しく広々とした庭に面して、自然石造りの露天風呂か、広い檜の露天風呂。手すりをつけてバリアフリーにした亀甲型露天風呂のタイプもある。いずれの露天風呂も、実に気持ちがいい。それに加えて翠明には露天風浴室付き客室というのもある。限り無く露天風呂に近いのが、ガラス一枚で外と隔てられているというもの。オープンエア志向を、段階的に提供している。こちらのタイプには洋式のバスタブもあり、これはこれで快適だ。大きな旅館ながら、隅々まで気が配られている。料理は四季の懐石。それにカニが実に美味である。また、カニといったら夕日ヶ浦温泉を忘れてはいけない。丹後半島にある夕日ヶ浦温泉は、カニと夕陽で有名な温泉なのである。